
もう1つの音の入り口「DI」
PAシステムにおける音の入り口というのは、実はマイクだけではありません。
楽器には、実際の音を出して、その音をマイクで拾ってミキサーに入力するタイプとキーボードなどのように楽器に電気信号の状態で送ることができるアウトプットが付いているような楽器の場合は、実際にアンプなどで音を出さずに、その信号を直接ミキサーに入力するというケースがあります。
そのようにした方が、マイクでの収音時に発生する音のロスも回避できます。
マイクには周波数特性というものがあり、20Hz〜20kHzの可聴領域全ての音を同じレベルで収音できないというのが、このロスが発生する要因ですね!
このように、ミキサーに直接楽器の音を入力する方法を「ライン入力」と呼んでいます。
今回の記事では、ライン入力の際に使用する「DI」という機材について解説していきたいと思います。
目次
DIって何?
DIというのは「Direct Injection Box」のDとIを取った略語です。
DIは簡単に言ってしまうと、PAシステムで扱う上でふさわしくない楽器の電気信号をPAシステム扱う上でふさわしい形式の電気信号に変換する装置です。
もう少し技術的な言葉で言うと「アンバランス信号」を「バランス信号」に変換する装置です。
なんとなく、信号の安定感を出すための装置なんだと言うことは伝わりますかね?(笑)
この段階では、それくらいのイメージを持っておいて頂ければOKです。
もし、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

DIのタイプは2種類
DIには、「パッシブタイプ」と「アクティブタイプ」という2つのタイプが存在します。
これらの違いは、電源を必要とするかどうか?です。
パッシブタイプのDIは、電源を必要としないタイプのDIで、アクティブタイプのDIは電源を必要とするDIということになります。
ちなみに、電源の供給については、家電のようにコンセントに電源コードを刺すというような電源の取り方ではなく、通常は、ミキサーから「ファンタム電源」というのをかけることができますので、その機能を利用してDIに電源を供給する形になります。
ちなみに、このファンタム電源は、コンデンサーマイクへの電源供給時にも使用しますので、覚えておくとよいでしょう!
代表的なDI
DIにはパッシプタイプとアクティブタイプが使われるという話をしましたが、実は、PAの現場で使われているDIのほとんどはアクティブタイプです。
その方が信号の安定感があることが一番の理由ですね。
ということで、こちらの記事ではアクティブタイプのDIのみご紹介させていただきます。
ご紹介するDIはド定番機種「BOSS DI-1」です。
僕もこのDIを使っています。
とても使いやすいDIで、音質も申し分なく、耐久性も高いです。
初心者にオススメの1台ですね!
そして、もうひとランク上のものを選ぶのであれば「COUNTRYMAN TYPE85」です。
音質はもちろんのこと、耐久性がとても優れています。
頑丈なケースに守られているため、トラックに踏まれてもビクともしないそうです(笑)
なかなか自分ではできない実験ですが・・・(笑)
まとめ
DIというのは、なんともとっつきにくい機材ですが、PAをする上では欠かせないものです。
「なぜDIを使う必要があるのか?」ということをしっかりと理解した上で使いたいものですね!
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