どのマイクを選べば良いの?〜PAで使われるマイクの種類と特徴〜



こんばんは。
らいふぉ部管理人のAkkyです。

PAシステムにおいて音の入り口となるのが「マイク」です。
実は、PAで使われるマイクは一種類ではなく、通常は様々な種類のマイクが使われます。
今回は、PAで使用するマイクの種類について解説していきたいと思います。

なぜ何種類もマイクを使うの?

そもそも、PAではなぜ何種類もマイクを使用するのか?
そんな疑問にまずはお答えしていきたいと思います。

結論から言うと、拾いたい音に合わせてマイクを選ぶため何種類ものマイクを使用することになってしまうのです。
マイクは、種類によって形が異なるのはもちろんのこと、拾った音を電気信号に変換する際の特性が異なります。
「低音を少し強めに拾える」だとだとか、「中音域を少し抑えめに拾える」といった感じで、マイクには味付けがされています。この味付けはマイクによって異なります。
その違いが拾う音に合う、合わないというのがあるため、PAでは様々な種類のマイクが使われます。
「どのマイクを使うのか?」というところも踏まえてPAエンジニアの腕の見せ所だということですね!

それでは、具体的にはどんな種類のマイクが使われているのかを解説していきます。

大きく分けるとマイクは2種類

PAで使用されるマイクは大きく分けると以下の2種類に分類できます。

  • ダイナミックマイク
  • コンデンサーマイク

この2種類のマイクの違いは「音を拾う原理の違い」です。
詳しい原理については、このページでは説明しませんが、その原理の違いからくるそれぞれのマイクの特徴は以下のような感じです。

ダイナミックマイク → 構造的にタフだけれども繊細な音までは拾えないという
コンデンサーマイク → 構造的にはタフではないけれども、繊細な音まで拾える

どちらも良し悪しがあるので、状況によって使い分けるというのが一般的な使い方です。

使用するマイクを選ぶポイント

僕がマイクを選ぶポイントは以下の4点です。

  • 感度
  • 指向性
  • 周波数特性
  • 形状

マイクを選ぶポイント① 「感度」

感度というのは簡単に言ってしまえば「音の拾いやすさ」です。
実際、マイクの感度というのは、マイクの機種によって異なります。
小さな音までしっかりと拾ってくれるマイクもあれば、あえて小さな音は拾わないような設計にしてあるマイクもあります。
「感度が良いマイクの方が良いに決まってるのでは?」と思う方もいらっしゃるかとは思いますが、一概にそうは言えません。
あえて細かな音を拾わないマイクを選択することもあるので、感度が良いマイクが良いという訳ではないので注意が必要ですね。

マイクを選ぶポイント② 「指向性」

マイクには、指向性というものがあります。
指向性というのは、簡単に言うと「ある特定の範囲の音だけを拾う特性」のことです。
PAで使用するマイクで一番使われることが多いのは「単一指向性」と呼ばれる指向性を持つマイクです。

その指向性を図で表すと以下のような感じになります。

なんかお尻みたいな形ですよね(笑)
この図が示すのは、マイクの正面の音を中心に拾ってくれるということをです。
つまり、マイクの後方の音はあまり入らないということですね。
PAの場合は、基本的に音を拾いたい音源の近くにマイクを置いて音を拾う「オンマイク」という方法をとります。
これは、拾いたい音だけを拾うというコンセプトのもと行なっていることです。
これを行う上でマイクの正面の音だけを拾ってくれる単一指向性のマイクがマッチするというこで、単一指向性のマイクが多く使われてるのが現状です。
単一指向性以外のマイクとしては、全指向性というマイクがあります。

このマイクは、マイク全周の音を拾うことができるマイクです。
そして、その他には双指向性というマイクもあります。
このマイクは、マイクの前後の音を拾ってくれるマイクです。
対面でのトークをする場合などは使えますが、PAではほとんど使われません。。。

マイクを選ぶポイント③ 「周波数特性」

マイクには音の癖のようなものがあります。
癖があるというよりはあえて癖付けをしているという感じですね。
この「癖」はそのマイクの個性とも言えます。
このような癖のことを周波数特性と呼びます。
周波数特性は、以下のような図で表されます。

出展:SHURE社ウェブサイト

これは、SHURE SM58と呼ばれるダイナミックマイクの周波数特性なのです。
この特性がマイクの種類によって異なるということです。
この違いがあるので「このマイクはスネアに合う」だとか「このマイクでギターを集音するといい感じなる」というような違いが生まれるんですね。

マイクを選ぶポイント④ 「形状」

マイクを選ぶ際には、形状も重要ですね。
ここでいう「形状」というのは見てくれの話ではなくて、設置のしやすさなどの観点での「形状」です。
世の中には様々な形状のマイクがあります。
それらの形状は、なんとなく作られたわけではなく、それなりの理由があってその形になっているわけです。
例えば、SHURE SM57という楽器用のマイクがあるのですが、以下のような形をしています。

これは、ドラムのスネアなどのによく使われるマイクです。
マイクのヘッドの部分が普通のマイクと異なるのが分かると思います。
これは、入り組んだドラムセットの狭いところにもマイクを入れ込みやすいようにヘッドの部分丸いグリルボールを取り除いています。
ちなみに以下のようなマイクもあります。

このマイクはAKG社のC518MLというマイクですが、先ほどのSM57とは全く形が異なることが分かります。
このマイクは、ドラムのタムなどのフープにクリップで固定することで使用できるマイクです。
このように、用途に応じたマイクが様々なメーカーから出ていますので、選ぶのも大変です(笑)

用途別の代表的なマイク使用例

それは、あまり理論的な話をしてもPA初心者の方は飽きてしまうと思うので、実際にどんなシチュエーションでどんなマイクが使われているのかを紹介しながら、PAで様々なマイクが使われる理由などを理解していただければと思います。
それでは、まずはボーカルによく使われるマイクについて解説していきます。

ボーカル用マイク

ボーカル用マイクと言えば「SHURE SM58」が最もスタンダードな選択です。

業界標準のマイクで、多くPAエンジニアはこのマイクを使ってスピーカーのチューニングをするし、マイクの比較をする際にもSM58を基準にして比較することが多いですね。
SM58はダイナミックマイクの一種です。
ダイナミックマイクであるSM58の特徴として「ノイズに強い」「ハウリングしにくい」というのがあります。
ボーカルマイクというのは、手に持ってステージ上を歩き回ったりします。
その際には必ずハンドリングノイズというのが発生します。
カラオケなどで使われるマイクの場合は、マイクを右手から左手に持ち替えたりすると「ゴソゴソ」というノイズが発生すると思います。これがハンドリングノイズです。
SM58では、マイクの構造に工夫が施してあり、ハンドリングノイズの影響を受けにくくなっています。
ライブでボーカルがマイクを持ち替えるたびに「ゴソゴソ」とノイズが出ていたのでは、お客さんはライブに集中できませんからね・・・

あとは、SM58はハウリングに強いマイクと言われています。
ちなみにこのページではハウリングが起こる原理などは解説しませんので、ハウリングについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

SM58の進化系(?)的な位置付けのマイクがこちらのBeta58です。

SM58よりも感度が高く、よく声を拾ってくれるという違いがあります。
バラードなどをよく歌うボーカリストさんには良いかもしれませんね!

ドラム用マイク

ドラムは様々なパーツを組み合わせて構成されている楽器です。
これらを1つのマイクで集音することは難しく、通常は複数のマイクで主音するマルチマイキングという方法をとります。
そして、ドラムのパーツというのはそれぞれ異なる帯域の音を出しますので、それぞれに合ったマイクを選択する必要があります。

まずは、バスドラムですが、代表的なものとしては「audiotechnica ATM25」というマイクがあります。
このマイクは、音圧の高い低音をしっかりと集音してくれるマイクです。
僕も愛用しているマイクですね!

とても使いやすく、良い音を集音できます。

続いてスネアです。
スネアには先ほど紹介したSHURE SM57が使われることがとても多いですね。
周波数特性がスネアをマッチするんですね。

僕の場合は、このマイクをスネアの上下に2本使用しています。
そして、シンバルなどにはコンデンサーマイクを使用することが多いです。

このマイクはAKG社のC451Bというマイクです。
コンデンサーマイクは集音できる範囲が大きく、広い範囲の音を拾う時には重宝します。
ドラムセットのマイクは基本的にオンマイクで設置しますが、シンバルなどの金物系は複数枚の1本のコンデンサーマイクで拾う場合が多いですね。
その方が自然に音を拾えるのです。

ギター用マイク

エレキギターの集音をする際には、基本的にはギターアンプのところにマイクを設置します。
その際には、ドラムのスネアなどに使われるSHURE SM57がよく使われます。
このマイクは本当に万能です!!

もう1つの選択肢(それ以外に選択肢がないとうわけではありません)としては、SENNHEISER E906というマイクです。

このマイクは、SHURE SM57よりも厚く音を拾ってくれる印象です。

まとめ

世の中にはたくさんの種類のマイクがあります。
どのシチュエーションでどのマイクを使うという絶対的な正解はありませんが、ある程度定番のマイクを知っておくことは重要です。
定番には定番と言われる理由がありますからね。
その上で、いろいろなマイクを試してみると良いと思います。
意外な発見ができるかもしれませんね!
それもマイク選びの楽しみの1つですからね。

 

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